プレス情報
2022年6月9日 中建日報
総会と活動報告開く
3協議会の活動さらに深化
近未来コンクリート研究会
近未来コンクリート研究会(十河茂幸代表)による第4回総会が2日、広島市中区で開かれた。初期ひび割れ、延命化、脱炭素などテーマ別に設けている3つの協議会が活動内容の報告を行ったほか、今年度の開催日程なども発表。各収支予算報告なども滞りなく承認した。
総会には、会に所属する個人会員19人、団体会員22者が対面・オンラインで参加。十河会長は代表あいさつで、「総会後、活動報告を予定しており、3つの協議会の中間報告や今後の活動について、時間の許す限りやりたい。また、各議案についても慎重審議をお願いしたい」と述べた。
昨年度の同会は、オンライン等を駆使しながら総会を含む4回のテーマ別協議会を開催した一方、コロナ禍で現場見学会などの企画が見送りとなった。
22年度事業計画では、計5回の協議会開催を予定するほか、密を避けつつ老朽化対策に資する新たな事業を模索。会にはベテラン技術者が多く所属することから、広島市の橋梁調査などとの連携を検討していくとした。
また、総会後の活動報告では、昨年度「構造物の生産性向上技術研究(P)協議会」から改組した「脱炭素コンクリート技術研究(S)協議会」の主査を務める広島工業大学の坂本英輔准教授が建設分野へのIT活用、合理的設計、施工フローに関する課題の抽出と解決のための提案などを行ったP協議会の活動を総括したほか、今後のS協議会では、脱炭素社会のあるべき姿を目指し、議論や情報収集・整理、提案のための試行実験や再現実験などを進めていくとした。
江良和徳氏(極東興和)の「RC構造物の延命化技術研究(M)協議会」では、長寿命化・延命化に関する技術、方策、体制、人的資源、予算などに関する課題についての議論を重ねており、小規模橋梁の維持管理について、広島県土木協会との協働による「小規模橋梁の簡易点検要領(案)」の活用と社会実装を推進。今年度はこれらの活動に加え、現場見学や意見交換を通じてさらにブラッシュアップする。
さらに、広島工業大学の竹田宣典教授による「初期ひび割れ抑制技術(C)協議会)では、温度ひび割れの事例と対策、フライアッシュ高添加による抑制、初期ひび割れ抑制の適切な養生方法とチェックリストなどの検討を行った。今年度は発注者・設計者・施工者への説明や意識向上の働きかけ、同会が作成している「初期ひび割れの抑制対策の工事事例」の充実を図るとしている。