2025年2月17日 中建日報 近未来コンクリート研究会  脱炭素、施工性改善など議論  今年度第3回協議会開く | プレス情報 | 近未来コンクリート研究会は、インフラを適切に維持管理することを推進する支援をするとともに、これから建設されるコンクリート構造物を長寿命化するための研究を行います。

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2025年2月17日 中建日報 近未来コンクリート研究会  脱炭素、施工性改善など議論  今年度第3回協議会開く

2025年2月17日 中建日報 近未来コンクリート研究会  脱炭素、施工性改善など議論  今年度第3回協議会開く | 近未来コンクリート研究会
近未来コンクリート研究会
脱炭素、施工性改善など議論
今年度第3回協議会開く

 近未来コンクリート研究会(十河茂幸代表)による今年度第3回目のテーマ別協議会が13日、広島市中区で開催され、「脱炭素コンクリート技術研究(S)協議会」「コンクリートの施工性改善技術研究(CⅡ)協議会」「RC構造物の延命化技術研究(M)協議会」にWEB参加を含めて延べ約70人が参加。活発な議論が展開された。
 この日の議論のうち、広島工業大学建築工学科の坂本英輔教授が主査を務める「S協議会」では、議事録をもとに前回までの検討内容を確認したほか、広島地区生コンクリート協同組合共同試験場の城國省二氏が「カーボンニュートラルの最近の話題」をテーマに国の取組みや一定の削減効果が認められる現時点の状況を紹介。今後は脱炭素の数値的な評価が必要となることや、カーボンクレジット等によってより活用が進むとの意見も出され、フローリックの檜垣誠氏は、「低炭素社会実現に向けたCO2削減・固定化に関するフローリックの取組み」として、革新的カーボンネガティブコンクリートの材料・施工技術及び品質評価技術の開発に関する研究活動を報告した。
 また、広島工業大学環境土木工学科の竹田宣典氏による「CⅡ協議会」では、コンクリート打継目の処理が議題として取り上げられ、レイタンス処理に関するまったく異なるアプローチ方法について議論。参加者からは今後取り組むべきテーマとして、「生コンの後添加型流動化剤増粘タイプ」の使用に関する実験の希望なども出された。
 このほか、コンクリートメンテナンス協会の江良和徳氏を中心に進めている「M協議会」では、広島県土木協会との協働で実施している「小規模RC橋梁の簡易点検要領に準じた簡易点検と簡易補修」について詳しい解説があり、要領に沿って実施した補修例などが報告。対策として使用した亜硝酸リチウムがわずか3年で内部に浸透していることが確認されるなど、一定の評価ができる結果も示された。
 なお、同会は6月5日に総会を開催し、その中で年間の各協議会による総括なども行われる予定だ。